若松屋旅館の庭 長崎県東彼杵郡


長崎は東彼杵の旅館「若松屋」さん。


もとは倉庫として利用していた場所を 
店舗設計のCASTさんが改装し、新館としてOPENしました。
新館アプローチ、駐車スペース、および部屋横の庭を
庭園空間研究所で任せていただきました。
ちなみに 左側の本館のほうは来月から改装されるそうです。


側面から 部屋横の庭を眺める。 植栽はシラカシ・ユズリハ・山モミジ・ヤマテラシ。

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今回はgouさんのセンスを見込まれての「お任せコース」だったので、
いつもの「作りながらの即興・ひらめき・アップグレード!」も ひときわ冴えてます!

ただひとつ気になるのが、先日の台風の影響。
若松屋さんは 海から100メートル足らずの、魅力的なロケーションにあります。

この間の台風の、強風。。。それも塩分をたっぷり含んだ潮風です。
あれにやれらてしまい、せっかくの青々した雑木たちの葉、咲き始めていた萩の花、
 
日本画に描きたいほど見事だった美しい白シキブなどが、ちりちり状態に。。。
樹の足元の低木が寂しい感じなのはそのためです。
せめて、美しい状態で写真に撮りたかった。。。

悲しいですが、自然災害にはかないません。
でも、じゅうぶん生き返る範囲内です。
「ちゃんと作られた庭は、時を経るほどに味わいを増し、よくなっていくもの。」
また、左側本館の改装工事が未完成のため、
立ちつくばいなど、アプローチの背景が
現時点では整っていません。
本館の工事も済めば、背景が整い、ますます、というか、俄然!生きて来ます。
これからの 若松屋に期待してください!

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*アプローチ*
床・・・溶岩石タイル・ミカゲ砂利・杉苔・コグマ笹 
手前に見える、白かった汚水枡の蓋も、黒く塗装して苔で周りをカバーしてます。



立ちつくばい・・・溶岩石で特注作成。一部切り取った水面から、すべり台のように、水が伝い落ちてきます。
筧は焼き杉で作成。横に植えたのは香りのよい琉球椿。



足元は古瓦をアレンジ。即興アレンジです。



水栓・・・もともとあったごく普通の水栓を、若松屋さんにあった古瓦でカバー。蛇口も変えました。

上に乗せた丸い瓦があまりにもピッタリでビックリ。即興作品です!!
横のコンセントも黒い竹でちょこっとカバー。
これからトクサが青々と茂ってくれるはず。

雨受けの鉢・・・これも即興。たまたまあったブルーの火鉢にオオトクサを植えてます。
左横に積んだ瓦は、人がそこに乗らないための措置。下に循環タンクがあるのです。



グレー塩ビの雨どいを人工竹でカバー。このひと手間で、見映えが違って来ます。

道路ぎわに、たまたま出てきた石をお茶目に配置。なんだかお地蔵さん風?
ここの汚水枡も黒く塗装。コグマ笹は成長が早いので、すぐに茂ってカバーしてくれます。



*駐車スペース*
コンクリート洗い出し&ミカゲ砂利。目地にコグマ笹。
植栽はコナラ・萩・白シキブ・寒緋桜・山吹・山モミジ・杉苔。
杉苔はこれからもっともっとモコモコになります。
白シキブはたわわに実った白い実も、枝ぶりも見事だったのに・・・本当に残念。今後に期待!

廊下から駐車スペースを眺めるとこんな感じ。イサムノグチの照明と共に。



中にあるイサムの照明。イサムファンのgouさんのご希望により載せました。



*側面(部屋横の庭)*
側面の庭のポイントはオリジナル創作の踏み石でしょう。
4箇所、それぞれ違う形で 白とエメラルドグリーン。
シラカシの影が映ってますね。



土留めの塀は、部分的に植え枡を設け、ツル日々草を植えてます。
長く伸びて垂れ下がります。
右下に見えてるのは水抜き穴。四角く抜いてひと工夫。



駐車場から側面庭への眺め。
わざと高低差をつけて、塀の切れ目から、砂利がユキヤナギの枝と共に流れ出るイメージ。
早春には寒緋桜もユキヤナギも咲いて、さぞきれいでしょうね。



最後に夜景を。

お施主さんにもとても喜んでいただき、また、
店舗設計の方々にもお褒めの言葉をいただきました。(^^)
嬉しいですね。
若松屋さんはお料理が自慢だそうです。
本館openのあかつきには、ぜひ、泊りがけでおじゃましたいものです。
☆ 若松屋旅館・・・0957-46-0102 長崎県東彼杵郡東彼杵町彼杵宿郷172

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