遠賀郡 A邸の奥様インタビュー

上田さんって?庭師としてどんな印象でしたか?

センスが良かった!その言葉につきるわ。

この場所はもともと入院もできる病院をしていた場所だったんだけど、病院を閉業した時に更地にして車庫と庭を作ることにしたの。その時の住宅会社の人に頼んだのはね。「センスのいい方にお願いします」って、それだけ伝えてたの。

そしたら上田さんが紹介されて来たの。

「自然と調和できる生活がしたい」って上田さんにリクエストしたのね。

Aさま:世間のみなさまは定年後に田舎暮らしをしたいって言われる方が多いと思うけど、私たちは田舎にたまたま生活してて、すでに田舎でゆっくり生活してたのね。そんなゆっくりとした田舎暮らしが少しでも永く楽しめるようなお庭にしたかったの。

主人も私も夫婦ともども庭いじりが好きだから、一人でもお庭にすぐ出れるように。やがて年をとったときに、車イスでも簡単に楽にお庭に出れるようにって考えてましたね。

Aさま:上田さんの庭でね。一番気に入ってるのがここなの。
段々になっている丘ね。ここは私が最初のスケッチ画を描いて上田さんに渡したの。

Aさま:そしたら上田さんって、私みたいな素人の意見も取り入れてくれて。こんな素敵な段々庭を造ってくれたのよ。

上田:この庭はほとんどもともとあるもので作ったんですよね。樹は先生が種から育てて成長したものを使ってます。それを半年前から移植の準備をして今回植えています。もちろん、元の庭にふんだんにあった延段や自然石も全部使いました。

Aさま:挿し芽をするのにいい場所なのよ。できたものを別の場所に持っていくの。

Aさま:あそこの柿の木も、種から育てた樹をちゃんと活かしてくれたのよ。

上田:この庭は庭造り全体で三ヶ月くらいかかりました。10トンダンプ10数台分の土を持ち込んだんですよね。本来だったら庭の左側の高さがグラウンドレベルでした。そこから上げていって丘を造りました。こういう庭造りはなかなかやりたくてもお金も余計にかかるし、難しいところもあるのですが、今回はぜひというAさんのご要望になんとかお応えしたかったんですよね。

 

上田:部屋の中から庭を見るのもいいんですよ。

Aさま:町の開業医ってことで、旅行にも行けなかったからね。
子供が小さい時になかなか遠くに連れて行くことができなかったから、お庭で楽しめるようにいろいろ考えてやってました。
お庭にブランコを置いたり、お庭でキャンプをしたり

Aさま:主人にとっても私にとっても大事な存在だったのね。
生活と暮らし、そしてお庭がとっても密接につながっているの。
止めた後も患者さんたちが訪ねて来てくれるってのはありがたいし嬉しいことなのね。

子供の思いでや入院されていた患者さんからいただいたモノ、思いでのモノを全部集めて大切にとってあるの。
思いでを引きついで暮らしてきたのね。

Aさま:桜の木が残ってた!って、以前働いてたスタッフや患者さんが言ってくれるの。
この家で暮らしてきたということは、生き方としてすごく贅沢な生活を主人にさせてもらったと思っているのよ。


本当に上田さんとの出会いは大きかったわ。上田さんと渡辺さんは本当に人間的にも素晴らしいと思うわ。上田さんは大きなアンテナで情報を得て良い職人さんたちに指示されてて。人間性がいいわ。大きくなると思いますよ。
うちに関わった人たちはみんな成長していくんだから!!

 

上田:はじめてお会いした時に、お施主であるA様のご夫妻には、庭と植物にかける愛情を強く感じました。様々なご要望があり、さらに工事中にも溢れんばかりの情熱とアイデアを伝えられて、ひとつひとつ組み上げて自分なりの解釈を入れてカタチにした庭です。

結果、思い出が詰まった良い庭ができましたね。Aさまご夫妻の愛情でこれからもどんどん進化していくお庭となるでしょう。3年後5年後、10年後が楽しみです。

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